著者:原作:有馬あるま、作画:フカヤマますく
出版:集英社(ジャンプコミックス)
既刊最新刊:9巻(次巻 2025年1月頃見込み)
目次(ページ内リンク)
七つの大罪の魔王と少年エクソシストとの戦い……そして少年と悪魔の恋の物語
圧倒的な強さを誇る少年エクソシスト、しかし心は、あくまでも少年
本作のストーリーの主軸は、恋です
とりあえずそんな風に言い切ってみます
七つの大罪ごとの魔王と、それに一人で対抗しうるエクソシストの少年……いかにもバトルマンガで、実際にバトルシーンも迫力ものですが、じゃあそれだけでやっていこうとなってもそれはそれでありきたりですよね
しかしそうではなく、あくまでそうした過酷な環境の中で、人の心、そして恋愛感情との向き合い方……そんなものにフォーカスして描写した作品になっていると思います
どちらか一方、というよりはバランスですね
そのバランス感も結構よくできていると思っています
冒頭、戦う相手が色欲の魔王アスモデウス
そして恋をしろという師匠
魔王との戦いを通じて、しかしフォーカスは心、何より恋をいう感情に向けられているのがわかります
「とても生きられない」と吐露する、最強の主人公
好きな人にはすごい惹かれるんじゃないでしょうか
なお、魔王たちは、すぐには力を取り戻せませんが、そのうちに人間の欲を糧に復活します
魔王に簡単に復活されたはたまったものじゃないですが、主人公が戦力だけで考えれば圧倒的なので……
だからこれ以上、戦闘能力は強くなる必要はなく、心が強くなる必要があるんですね
愛月イムリとの生活
魔王サタンに狙われた愛月(あつき)イムリを守るため、少年は共同生活をすることに
ところで、少年とか神父という呼び方だけで、名前は出てこないのですね
そういう設定と言えばそうですし、もしかしたら何らかの構成的仕掛けもあるかもしれません
画家をしている彼女もまた、人間に恋をした堕天使アザゼルを描いていました
雰囲気の良い、出会いの演出……ですが
イムリは、神父を落とすためにサタンから遣わされた、リリス(≒サキュバス)なのでした
とはいえ、単にサタンの全て言いなりってわけではない
なんだかサタンは優しそうですね
魔王達との戦い イムリとの関係の進展
普通の悪魔では神父くんの相手にすらならず
魔王クラスでようやく戦いになるので、基本的に相手は魔王になります
そしてマモンとは再戦……魔王は復活もするので、余裕があるとは言え終わりなき戦いであることがわかります
戦闘描写はかっこいいです
奇跡の拡大解釈……で戦うことができるらしい
あまりに強い神父くんも、いつでも余裕で勝てるわけではありません
負けて次も無策で挑んでくる魔王達ではありませんしね
特に感情に関してはよくよく乱されます
そこを補助するイムリ
そうした関係で、魔王達の戦いが続いていきます
魔王サイドにも色々、事情があったりもして……
そもそもなぜ神父くんと、サタン以外の魔王との戦いが発生しているのかと言えば、神父くんの強さと、魔王ごとの微妙な事情によって生まれているところもあって、そんな繊細なところも本作の魅力です
刊行情報
関連記事
to top
コメント