著者：椎名うみ
出版：講談社（アフタヌーンコミックス）
既刊最新刊：11巻（次巻未定）
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純愛とホラー 先の見えない物語の中にあるブレない愛
不器用な女の子の恋
主人公である女の子、優里（ゆうり）は、ちょっとばかり思い込みの激しめな女の子です
そこまで極端なコミュ障、ブサイクなどではないですが、人とのコミュニケーションが得意ではなく、よく一人でいます
しかし、図書室に本を持っていこうとしていたところを青野に助けてもらいます
持ち前の思い込みの激しさで、どんどん燃え上がっていく恋
反面、青野くんの方は特別に何かの想いがあって手伝っているのではありません
でも言ってみるものですね
告白してみたところ、とりあえずで付き合ってみることに
男子→女子だとあまりこういう風にならないでしょうが、女子→男子なら成立しそうに思える不思議
しかしこのまま幸せに付き合っていくことができればいいのですが、そうはいきません
青野の死、そして再会
付き合って間もなく、青野くんは交通事故で帰らぬ人に
流れからするとどんな感情になるのか難しいところですが、そこは優里の素直なところで、率直に恋人を失ってしまったことを悲しみます
自殺を図ろうとしたところ、止めに現れる青野くん
いやいや、普通に登場するんですかという感想も出る場面ですけど
単純にいいやつなんですよね、青野くん
幽霊として現れ、変わらず優里に優しく接してくれます
幽霊ものの恋愛
当然、触れ合うことはできません
基本的に心の交流が描かれることになるのが普通ですが、本作では一応こんな解決策は示されています
シュールギャグですね
抱き抱えられるものがあって、そこに精神が存在しているのなら抱きしめていると言えるのかも？
しかし満足している優里はきっと、そんな風にちゃんと考えて最大限応えようとしてくれる青野の優しさを感じているからなのかもしれません
単なる幽霊恋愛ものとして終わらせてはもらえない
いつまでも付き合っていくのか、いつか成仏するのか
そんなことが気になる状況ですが、憑依の話をきっかけに状況が動き始めます
雰囲気の変わった青野くんの言われたままにすると、そのまま青野くんが優里に乗り移ってしまいます
しかも、どうにも青野くん本人には雰囲気が変わった時の自覚がない様子
ひとまず、憑依は程なく解けるのですが……元々、幽霊などに詳しいわけでもなく何が起こったのかもよくわからない
それでも問題ないと受け入れる優里
いい話……ということにしていいのかわからない、それでいいのか、と思う部分はありつつ、変わらない芯のある優里に少し安心します
他のクラスメイトなどとの交流を経ながら、純愛とホラーが入り混じるこの物語はテンポよく展開し少しずつ謎が解けていく構成になっています
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