著者:原作:竹岡 葉月、作画:Tiv
出版:一迅社(REXコミックス)
既刊最新刊:14巻(完結)
目次(ページ内リンク)
ツンデレヒロインを中心に据え、他の全てを真っ直ぐに活かした退屈する暇のないラブコメ
王道のラブコメ
色々な要素や紆余曲折、際どいバランスの取り方が求められるトリッキーな展開など、飽きさせない工夫が魅力的な作品だと思います
ただ、読み終わってみてどうだったかと振り返れば、かなり王道なラブコメをしていました
特に、ヒロインが主人公を好きになる理由って、他のラブコメだと印象的なイベント性のある出来事とか運命的な設定だったりすることが多い思います
しかしなんだかんだ本作では、最初から最後までちゃんと考え方や感情を動かしながら、好きを積み重ねていってるんですよね
だからいつの間にか読者としてもキャラを好きになっている
そういう自力というかベースの部分がしっかりしているので、本当に好きなラブコメの一つです
主人公 政宗くんの「リベンジ」とは
主人公の政宗は、幼少の頃は太った子供でした
しかし高校生の現在、すっかり引き締まったイケメンに
それというのも、その昔に好きな女の子に「豚足」というあだ名をつけられ酷い目に遭ったことで、見返してやろうと磨き上げた賜物
そしてその女の子を今の自分に惚れさせ、今度はこっちから振ってやろうというのがリベンジです
いちおうこのリベンジが縦軸になってラブコメが展開されていくのですが……
多少の粗こそあれ、アイデア豊富な展開構成でダレることなく、物語を引っ張る推進力になっています
まあリベンジと言いつつ、そうはならんのでしょうというのはお察しの通りなんですが
もし信じていた女の子に急にそんな風に呼ばれて裏切られた、いたいけな少年の気持ちを考えるとーーそういう気持ちで読んでみてもらえたらいいのかなと思います
ヒロイン
ヒロイン候補は結構いますが、本格的にヒロインレースに絡んでくるのは3人です
最後まで誰とくっ付くのか読ませないバランス力はかなりのものです
ただ読者の読み外しを狙った誰得選択ではなく、それぞれのヒロインに魅力があります
安達垣 愛姫(あだがき あき)
メインヒロインですね
リベンジのターゲットでもあります
政宗が昔に出会っていますが時間を空けてすっかりイケメンになって戻ってきたのでそのことに気がついていません
愛姫はお嬢様で、また顔がめちゃくちゃ良くてモテますが、告白されてはひどいあだ名をつけて振りまくっています
最近はこういうキャラは減ったなぁと感じますが、一昔前はこんな感じのツンツンヒロインが多かったですね
やはり上がり幅が大きくなる分だけ魅力が一段増して感じられるというのもあるでしょうし、隙間に現れるデレにリアリティが宿るというのもあるでしょう
そしてただのツンデレともちょっと違う魅力もあります
小岩井 吉乃(こいわい よしの)
政宗からは師匠呼び
イケメンにはなったものの恋愛経験皆無の政宗をサポートしてくれます
というのも、吉乃は愛姫の付き人で、振り回されて困っているので政宗の目的を知り応援してくれる……ということに
そうした関係からなんだかんだ政宗と接触する機会が多いキャラになっています
しかしメイン級キャラは何かしら、最初の顔からは見えない内情を持っているもの
彼女も当然その例には漏れませんが、それにしても当初のイメージを遥かに超えてくる存在感に裏をかかれた気持ちになります
藤ノ宮 寧子(ふじのみや ねこ)
ちょっと遅れて登場の子
だからこその急発進
特殊な属性が多い子でもあります(履いてないとか)
政宗を追いかけてくれるポジション
そんな役割があるのもありますが、基本めっちゃいい子です
リベンジという行為に疑問を投げかけ、そして政宗と似た部分も多かったり
キャラデザもすごくいいですよねーかわいい
ひとまず完結済み でも……
さて、誰が政宗と結ばれるのかーーというヒロインレースも10巻(11巻でアフターストーリー)で完結して答えが出ています
未読の方はなるべくネタバレせずに読んでもらいたいところですが、それはそれとしてなんと少し間を空けて続刊が発売されました
ボリューム的にはこれもアフターストーリーのようなものですが、物語が終わってももう少しだけ楽しむことができます
刊行情報
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