著者:森本大輔
出版:集英社(ヤングジャンプコミックス)
天才でないことはわかっている 妄執的努力で挑む、欧州サッカーの頂点
日本でプロになれなかったサッカー選手が目指す、欧州リーグの頂点
1巻 高校最後の試合、イタリアへの旅立ち
カテナチオは主に欧州、とりわけイタリアリーグが舞台のサッカーマンガです
多くは高校部活を扱う中、プロの舞台をメインに据えるのはやや珍しい設計ですね


導入部1巻は、高校最後の試合から始まります
主人公の嵐木は、全国行きの切符を争える程度には強豪、そしてそこでレギュラーとなれるだけの実力はあります
が、しかしそこまでであり、欧州リーグどころか日本Jリーグのどこにも引っかからないくらいの選手
ここで全国に行ってスカウトの目に留まってプロになる……それができなければサッカーはやめることになる……そういう背水の陣で挑む試合です

結果は敗北し、夢への道は絶たれ……そんな場面で現れたのが、変なおっさんです

変なおっさんもといイタリア FCオリヴェーロのスカウトの目に留まり、本来のFWではなくCB(センターバック)としての可能性を見出され、イタリアに乗り込むことになってプロとしての物語がスタートします
プロと言っても育成からですが
1〜4巻 入団と昇格戦(1回目)
嵐木がまず所属することになるのは、FCオリヴェーロの育成組織U-19です
そんな無茶めなスカウトする?という感じのスカウトだったのでまあこうもなるかというところですが、スッと入団することもできず試験を受けさせられたり、ことあるごとに面倒ごとがありますが、それをある意味ものともしないメンタリティが嵐木の武器です

さて、育成組織ということは、まだまだ上に上がっていく必要があります
そこで重要になってくるのが昇格戦で、育成世代同士の試合を2連勝すると、昇格をかけたFCオリヴェーロ内でBチーム(U23)との対戦ができるようになります
嵐木が入ってすぐに、まあデモ的というか、すでに2連勝をしていてまず最初の昇格戦が発生します
(当然、ここで勝つわけがない展開ですね)

このシステムの紹介、説明であることもさることながら、チームの重要選手の紹介も併せて行われます
モモ、バルナバ、ノアハ、そしてナザリオですね
それぞれが一癖も二癖もある選手です
まだモモやバルナバは普通の範囲ですけど、ノアハとナザリオはかなりぶっ飛んだ部類のキャラじゃないでしょうか




4〜6巻 対サリーサ戦
1回目の昇格戦で明らかになったのは、チームのサッカー技術としての弱さというよりも、勝ちに行きにくい構造と人間的な問題でした
嵐木は住処を半ば追い出される形でしたが、これを好機と見て、選手達の寮へと引っ越します
そこで、チームの人間関係に首をつっこむことになるわけですが、人情ものにはならないのがカテナチオの面白いところですね
まずわかるのが、ノアハもまた、嵐木と同じようにシルヴィオに見出された選手であること
ということで、嵐木と同じように、サッカーへの向き合い方がどこか狂っています


チームがそもそも、勝ちに向かっていない
練習、あるいは個人のメンタル改善でなんとかなるわけではない問題ではないわけですが
ノアハからはこう切り出されます
「勝つための話をしよう」
いやぁ、痺れますね

それがどのような内容であったかは、読者に対しては試合まで持ち越しです
シーンはこのまま試合へ
この辺りはテンポが良くていいですね(掲載誌は週刊ですが、隔週掲載だったりでわりと待たされますが)

特にサリーサで要注意とされるのが、FWツートップとキーパー
育成組織とはいえ、上位チームとなるとU19代表がごろごろしているのがプロを舞台としている感じが出てますね
オリヴェーロは嵐木とノアハが何か画策はしているものの、それだけで勝てるなら苦労しません
チームメイト……特に主力級がハマることが不可欠
ということで、試合ではその言ってしまえば覚醒イベント的なものをこなして進んでいきます
それが一癖あるキャラの特性とよくリンクしていて、試合を経て変化していく感じが、カテナチオはうまいですね


6巻〜 対ネオメニア戦
サリーサとの対戦と時を同じくして、次の対戦相手のネオメニアの状況

9-0 ……サッカーのスコアじゃないですね
強敵描写には違いないですが、あまりにも圧倒的な強さを誇るのがネオメニアです


そしてオリヴェーロにとっては因縁の相手でもあります
ちょいちょい作中で仄めかされていましたが、オリヴェーロのU19世代はネオメニアから引き抜きを受けていて、特に中心的だったのがジョット・フィアンマ
加えてダヴィデ・ビアンコという一部クラスの実力者を揃える強豪です(もちろん一部でも上位っぽいです)

このジョットは、元オリヴェーロということで、単純に近い関係にあったのでしょう
チームメイトの家でご飯を食べていると、何やら訪問があり席を同じくすることに
そこで引き抜きを受けた経緯などが話されるのですが……


「なんて 薄っぺらい」
ある意味、バカとかクズとかよりキツい属性ですよね
このようなマンガの中でなら、もう噛ませ確定というか……
しかしどんなであろうと、圧倒的強敵との試合には変わりありません

バルナバとの関係も良くなり、守備は堅くなった
しかしそれでも簡単ではないし、点を取らなければならない
未覚醒?というのが正しいかわかりませんが、まだ掘り下げられていないキャラの活躍が不可欠です
ということで、特にそれはモモと、そして何よりもナザリオです
ところで嵐木を連れてきたシルヴィオは他にも2人、計3人を直接引っ張ってきているという話でしたが、そのうちの一人がノアハ、そしてもう一人がナザリオということが明かされます
ある種狂ったメンタリティがその判断基準だったりしますが、読んだ感想では、
ナザリオ>嵐木、ノアハ>モモ、バルナバ(狂ってる度)でした
このマンガらしいとも、なるほどとも思えるナザリオの設定、面白いです



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